全国の空き家は900万戸。
過去最多を更新して、ここ30年で2倍になりました。
空き家は治安、防災面で地域社会に悪影響を及ぼしたり、
豪雨や地震などの災害時には、復旧作業を妨げる要因にもなっています。
空き家のうち、
居住や使用目的のない「放置空き家」は385万戸で、
総住宅数に占める割合は5.9%に達しています。
「放置空き家」の2割強では腐朽・破損が確認されています。
都道府県別の「放置空き家率」では、
鹿児島県が13.6%で最も高く、
東京都は2.6%、神奈川県は3.2%など
首都圏は軒並み低くなっています。
全国平均は5.9%です。
なぜ、増えているのか
空き家は、相続により取得した例が多く、
都会に住む子供が地方の実家を相続したものの、
持て余している実情があるようです。
空き家所有者の3割は、
車や電車などで1時間超の遠隔地に住んでおり、
空き家を管理するのも大変状況にあると言います。
空き家を処分しない理由は、
解体費用の負担感のほか、
住宅が建つ土地の固定資産税の減額(最大6分の1)を
認める優遇措置を受けるため、というものも多いようです。
相続人間の話がこじれて
話がまとまらない、進展しない等の
状況もあるのではないでしょうか。
サポート体制が必要だ
政府や自治体は、解体や有効活用に向けた
取り組みを強化しているようですが、
対策は始まったばかりです。
国は法整備を、自治体は地域性をだし有効活用に力を貸して、
地域と所有者を繋ぐサポート体制が必要だとされています。
空き家所有者に管理意識を持たせることや、
何から手を付けてよいか分からない所有者へ
官民のサポートを充実させることが必要ではないかと言われています。
処分するのか、再利用するのか等のアドバイスや
自治体も含めて、移住希望者に空き家の情報提供や
暮らしのアドバイスを行うなどの、
積極的な対策が求められているところです。
国の空き家対策として、空き家の放置を防ぐための法改正を進め
自治体への支援策も打ち出されています。
相続不動産の登記の義務化や
空家対策特別措置法が新設され、
自治体の求めに応じないと、
固定資産税の優遇措置が受けられなくなるようです。
おひとり様、おひとり様予備軍にとって
実家の不動産を相続したが
どうしたらいいのか迷っている、
どこに、誰に相談したらいいのかわからない。
子供のいない夫婦にとって、
それぞれの実家の不動産があれば、同じ悩みがある。
そして、自分たちの所有不動産の問題もありますよね。
自分たち亡き後の所有不動産を
「放置空き家」としないため、
どのようにするのかわからない。
元気なうちに、対策を講じなきゃるべきである。
どうしたらいいのかわからなかったり、費用負担の重さ、
そのことに係わっていられない状況もあるかも知れない。